間違ったお墓のお手入れ方法はお墓を傷めてしまいます。慌ててお掃除をする前に、まずは正しい知識を学んで、お墓を永く大切にしていきましょう。
多くの霊園では、管理料というものを毎年、あるいは毎月支払うようになっています。寺院墓地でも、管理料を支払うところは多いようです。
しかし、お墓の掃除は管理料に含まれていません。
実はこの管理料は、通路や緑地、お手洗いなどの設備を維持・管理するための料金です。
管理料を支払っているのだから、お墓の掃除や管理は霊園やお寺がやるものだと考えがちですが、個人のお墓の区画内の管理・清掃は、原則として使用者が行なうことになってなっているので、自分のお墓は自分で掃除をしなければなりません。
掃除の時間
お参りに行く時に1時間位を目安に掃除の時間をとっておきましょう。
墓石を洗う
水を含んだやわらかいスポンジやぞうきんで洗います。
頑固な汚れの場合は専用の汚れ落しや、やわらかいたわしを使います。金属のたわしは石に傷をつけますので絶対に避けましょう。
また、家庭用洗剤はシミやサビの原因になり、石を溶かしてしまうことがありますので、使用しないで下さい。
草むしり
小さい鎌や、熊手があると便利です。
一度雑草が根を張ると手がつけられなくなってしまいますので、 草むしりは定期的に行うと良いでしょう。
除草剤や塩は1、2回まいただけでは効果がありません。また、石の変色・サビを引き起こす原因になり、周辺の植木・草花・人にも悪影響を及ぼします。
敷地内に植木が植えてある場合、木が大きくならないように剪定する必要があるので、植木ばさみも持参するとよいでしょう。木が大きくなるにつれて根っこも広がり、石の柵を圧迫して、ひび割れや崩れの原因となります。
また、墓石のまわりに敷いた玉砂利が土に沈んで見苦しくなっていることもあります。この場合、園芸用のシャベルで玉砂利を掘り起こして、目の粗いザルに入れ、水で洗ってから、敷きなおします。
墓地はご先祖さまの遺骨が眠っている大切な場所です。
いつもきれいにしておきたい場所です。掃除の時も、ご先祖さまに対する奉仕の気持ちを忘れずにいましょう。